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Text File  |  1995-02-12  |  5KB  |  65 lines

  1. ****************************************************************************
  2. *                                                                          *
  3. *                     交響詩「広島」-Everlasting Peace-                    *
  4. *                               For MIDI音源(Roland SC-88)                 *
  5. *                                                                          *
  6. ****************************************************************************
  7.  
  8.  ●ファイル 「PEACE.MID」
  9.  ●作 品 名 交響詩「広島」-Everlasting Peace-
  10.  ●作  者 CATSKILL
  11.  ●対応音源 GS音源各種(Roland SC-88推奨)
  12.  
  13.  終戦50年に当たる1995年を記念して作った(実はそれほど構えて作ったわけではなく、作りたいから作っただけの)スペクタクル巨編(!)です。
  14.  たっぷりと暗喩を込めて作ってあり、相当に(内容が)重い曲です。そのつもりで聴いていただかないと、後悔することまちがいなしです。
  15.  なお、FMT-403やSC-55など、GS音源ならほぼ問題なくお聞きいただけるはずですが、音の迫力においてはSC-88でないと多少物足りないかもしれません。
  16.  それではおよそ17分半、ちょっと長いですが、がんばってごゆっくりお楽しみ下さい。
  17.  
  18.  
  19.  ●作者によるライナーノーツ●
  20.  
  21.  この曲は、「フリーソフトウェアコレクション9」収録の「組曲「四国」-Suite Four Prefectures-」と趣は似ていますが、題名の意味するところが前作と全く異なります。
  22.  組曲「四国」が、タイトルとなっている各県をそれぞれイメージしているのに対し、この交響詩「広島」は、広島そのものをイメージした曲ではなく、「広島」(Hiroshima)という言葉から当然連想されうる「戦争」のイメージを描いた曲になっています。
  23.  終戦50周年という節目にぜひご一聴下さい。
  24.  
  25.  そもそもこの曲を作ろうとしたきっかけは、GS音源の効果音を使って何かできないかというところからです。別に戦後50年というお題目が先にあったわけではありません。
  26.  マニアックに作る方なら、音源に入っている音色のパラメータをいろいろ変えるところでしょうが、この曲では、第4楽章で使っているシンセの音以外は全くいじっていません。効果音の音色もプリセットのものをそのまま使用しています。
  27.  
  28.  本来、音楽に解説をつけるのは、聞き手のイマジネーションを限定してしまうために、あまり良いことではないのですが、作者の立場から、どういう意図で作ったものであるかを説明しておきます。読みたくない方は読み飛ばしてください。
  29.  
  30.  
  31.  この曲は大きく分けて5つの楽章から成り立っています。
  32.  
  33. ★第1楽章 時流★
  34.  時計の音をイメージしたパーカッションのリズムが淡々と繰り返され、過去からの時の流れを表現しています。
  35.  この単純なパッセージの上に、ストリングスの楽器が少しずつ乗って、しだいに大きな流れへと変貌していきます。背景に鳥のさえずりや、雨音、雷など、美しい自然を讃えるテーマで、この曲のメインとなっている部分です。
  36.  人間が自然と共存できた頃から、自然を征服するに至るまでの永い永い時間が流れてゆきます。
  37.  
  38. ★第2楽章 予感★
  39.  時流のテーマが頂点に達したとき、突然銃声が鳴り響きます。はるか彼方の国で戦いが始まったことを表していますが、まだ身近なこととしては何も起こっていないかのような時を表現した部分です。
  40.  この部分で刻み続けられているリズムは後で説明しますが、重要なモチーフです。
  41.  
  42. ★第3楽章 襲来★
  43.  予感の楽章の重い雰囲気から一転して、再び時流のテーマが流れ始めます。しかし音楽は次第に狂気を帯びてきます。
  44.  周囲の異状を振り切るかのように時流のテーマは流れようとしますが、それを攻撃しているように、数々の戦いのイメージが重なってきます。
  45.  メインとなっている時流のテーマは、第1楽章のものと全く同じですが、途中から第2楽章でも使っていた、バスドラムのリズムが乗り、第1楽章の平和な世界とは違う時の流れを表しています。(ちなみに、このリズムはモールス信号の「SOS」を応用したパターンになっています)
  46.  飛行機やヘリコプターの飛来する音、銃声等とともに、時流のテーマはやがて激しさを増し、爆発音によって断ち切られます。
  47.  
  48. ★第4楽章 沈黙★
  49.  第2楽章の予感のテーマのバリエーションです。
  50.  シンセ音による葬送の音楽がしばし流れます。燃え盛る街と、瓦礫の山の中で、全てが死に絶えてしまったかのような暗いムードを表しています。
  51.  途中からシンセの音が別の音にディゾルブし、次の章へと繋がっていきます。
  52.  
  53. ★第5楽章 復興★
  54.  第4楽章の途中から心音のような鼓動音がフェードインし、生き残った生命の兆しが芽生え始めます。
  55.  やがて時計の音に続いて時流のテーマが還ってきて、再び立ち直ろうとする人々と街の姿を描き、どんどんと以前にも増して大きくなってゆく街の復活の様子をイメージしながら全曲を結んで終わります。
  56.  
  57.  
  58.  ここまでお読みになった方、またはこの曲および「四国」をお聴きいただいた方は、私CATSKILLが相当に気難しい、もしくは暗い性格だとお感じになるかもしれませんが、そんなことはありませんので先にここで否定しておきます。(・・などと自分から言うのが暗い性格の証拠だったりして・・・)
  59.  
  60.  
  61. ▼著作権、および使用上のご注意▼
  62.  この曲は、個人で聴いて楽しむ、アレンジして楽しむ、パソコンや音楽機器の店頭デモに使用するなどの目的にお使いいただけます。
  63.  ファイルの再配布も認めますが、ドキュメントファイル「PEACE.DOC」を必ずつけてください。
  64.  また、カセットテープ、DAT、MDなどに録音したものを配布する場合は、作曲者名CATSKILLを明記してください。
  65.  (おそらくいらっしゃらないだろうとは思いますが、)この曲を採譜して、ステージ等で演奏される場合は、事前にご連絡いただければ幸いです。